tsuckysのブログ

詩ともポエムとも迷言ともつかぬ言葉のつらなり

あわいの宴

花は白、小鳥は緑、夜は黒。 だんだん互いに色めき合って、遠くの眩しさに目を細める。 言葉はいつになく自由で、私を縛りつけるものなど何もない。 空は青、鼓動はオレンジ、道は金。 いいえ、これは何でもない。 詩でも歌でも音でもない。 本当のところと…

ネージュ・ララマンの鮮血

ネージュ・ララマン様 光の血というものを見たことがありますか。 光はあれです、光がまぶしいとかの光です。 光の血というのは、赤い光のことじゃありません。ぽっかり空いたきず口から、真っ赤ですきとおった血が流れてくるんです。 光の血は人間が転んだ…

秋醒め

起きていても、目醒める瞬間というものがある。 部屋の窓を開けたとき。その窓から流れこむ風が冷たく澄んでいたとき。息を吸い込んで、肺の奥が透明になったとき。 白く煙る部屋の中、わたしは二度目の目醒めを朝日に送る。 わたしの部屋は東向きなので、遠…